以前にお伝えしたことがありますが、佐藤にとって長ねぎは好きな野菜の中で上位にランクインしております。
そもそも、ねぎは長くても短くても小さくても白か緑かを問わず、全般的に好きなのです。
本日はそのねぎ関連でして、特にラーメンとの関係について思い出されたあることについてお話しいたします。
佐藤は長ねぎと共にラーメンも好きでありますので、それらが一緒になった「ねぎラーメン」系のメニューも好きでして、どのようなお店でもメニューにあれば一度は注文をしてしまうのです。
ただ、一点気をつけなければいけないのは、ねぎとスープのバランスになります。
野菜増し系のラーメンなどでも同じようなことが言えますが、それらに含まれる水分によって、若干ではあるもののスープが薄くなっている場合があるのです。
もちろん、これはそのお店によって違いがあり、あえてそのようにしているという場合もあることでしょう。
しかし、これまでには、普通のラーメンを食べたら大変美味しかったのに、ねぎラーメンを食べたらスープがやや薄くなり微妙であった、もっと美味しく楽しくねぎを存分に味わいながらも本来のラーメンの美味なる味を堪能したかったのに…!というケースを経験しているのです。
さて、そのような佐藤でありますが、なぜか先日、ふと思い出したことがありました。
それは、チェーン展開しているあるラーメン店で、佐藤が学生時代に食べたラーメンのことです。
当時、そのお店は佐藤の住んでいたマンションのすぐ近くにあり、また深夜まで営業しており、さらには大学の先輩がアルバイトをしていたこともあって、ちょくちょくと立ち寄ってはラーメンを食べておりました。
今以上に佐藤は汗かきで、夏でも秋でも友人達とラーメンを食べに行けば、薄いブルーやレッドやグリーン系のTシャツの色が思いっきり濃い青や赤や緑に変化し、「お店に来た時と出る時の服の色が違う!」とよく言われていたあの頃です。
毎回こんなに汗だくになって困るなと感じてはいたものの、なかなかの勢いとセンスのみで過ごしておりましたので、「まぁ、さすがに市内で一番とまでは言えないけども、この周辺地域の中では3本の指に入る汗かきだとの自信はあるよ!」などとも宣言していた若かりし頃でありました。
そんな大学生であったある日、佐藤がいつものようにお店に入ると、カウンターの目の前におかれていたメニューが気になったのです。
そこには、「ねぎラーメン」なる文字がありました。
その時にはすでにねぎ好きであった佐藤、よく考えればなぜそれまでにそのお店でねぎラーメンを注文しなかったのか、自分でも不思議だったのです。
記憶が曖昧ですが、もしかすると、もともとはラインナップになかったという可能性があります。
とにかく、佐藤はそのメニュー名を見て、すぐに注文を決めました。
そして、出てきたラーメンに驚いたのです。
そこには、ねぎがありました。
いえ、ねぎラーメンなのでそれは当たり前なのですが、そのねぎの量と形状に驚いたのです。
一般的によく見かけるねぎラーメンは、白髪ねぎが使われていることが多いかと思います。
あるいは、小ねぎがたくさん散らされている場合もあり、佐藤はこちらも大好きですのでぜひ食べたいわけですが、その時に注文して出てきたねぎラーメンというのはそれまでに見てきたものとは全く違ったのです。
ねぎの切り方は、斜め切りになっておりました。
細かく細くではなく、ざくざくと大きく切られています。
ねぎの量はかなりのもので、そのどれもがとても立派な太さであり、さらに印象的だったのは緑色の部分も大量で、ほのかに焦がされていた点です。
丼を上から俯瞰すれば、それがラーメンなのか、それともただのねぎ、まさしくねぎそのものなのかと見分けがつかないほどに、表面はねぎオンリーでありました。
記憶が確かならば、それらのねぎは絶妙に炒められており、完全なるシャキシャキではなくてほどよい噛み応えを残しつつもややしんなりした部分もあっての抜群なるスープとの絡み具合プラス香ばしさ、であったのです。
このようなねぎラーメンは見たことがないなと思いつつ、とても美味しそうでありましたので佐藤はすぐにパクパクと食べ進めたわけですが、これが予想に反せず、いえ、期待を上回るインパクトと味であり、大変に美味でありました。
ラーメンが美味しかった、という感想よりも、ねぎがとにかく良かったと思わず言ってしまうような、ねぎラーメンではなく、ねぎwithラーメンなのではないかと感じられるような、そんな一杯であったのです。
佐藤は、これは本当に素晴らしいラーメンだと思いまして、その後も何度かはそちらをいただき、毎回満足し、ある時などは厨房に山積みになっている長ねぎと山盛りになっている斜め切りの長ねぎを発見して、「これはもうエネルギーの塊だ!小宇宙(コスモ)が燃えたぎっている!」と感じておりました。
ところが、です。
ある時、いつものようにねぎラーメンを注文しましたら、佐藤、愕然としました。
ラーメンの上にのっていたねぎ、それは、まさしく、見るからにそれとわかる、ごくありふれた白髪ねぎであったのです。
佐藤は思いました。
「えっ!?え?え?注文間違えました!?」
佐藤は感じました。
「もしかして、厨房のスタッフの方は新人さんで、間違ってねぎを刻んじゃいました?」
佐藤は考えました。
「これ、ドッキリじゃないですよね…」
佐藤は真剣に検討しました。
「もしや、勉強不足なだけで、世界的なねぎ不足が訪れているのか…!?」
佐藤は率直な感想が頭に浮かびました。
「食べたいのは、これじゃあないんすよ…」
佐藤は冷静になりました。
「もしや、ねぎラーメンにラインナップが増えているのかも。これがねぎラーメンだとするならば、スーパーねぎラーメンはメニューのどこにのっているのかな」
佐藤は一瞬だけ子どもに戻りかけました。
「やだ~!やだ~!このねぎ嫌だ~!食べたくない食べたくない!食べたいのはもっともっといっぱいのおっきいねぎの少し焦げたやつ~!!」
あまりの衝撃に様々な佐藤が登場し、色々な感情が出てきてしまいましたが、そのままあれこれと考えていてラーメンがのびてしまってはいけませんので、まずはいつも通りに残さずにしっかりといただきました。
しかしながら、どうにもすっきりとはしないわけでして、なぜあのねぎラーメンがなくなってしまったのかは当然ながら気になるわけでありまして、店員さんに聞いてみようかなと迷ったのです。
でも、でもですね、実際には、聞けませんでした。
その時の佐藤からしますと、ちょっと恥ずかしいような気もしまして、質問しにくかったのです。
まだ、19歳か20歳かそこらでしたので、そのような時もあります。
カラオケで盛り上がっている時には飲み物を持ってきた店員さんにマイクを向けてコール&レスポンスを求めたりして、ご迷惑をおかけしたなと今では反省しておりますが、その頃のそんな勢いがあっても、お伝えしている場面で質問をするのはややためらってしまったのです。
お店を出てからそうだと思い出し、アルバイトをしている先輩に聞いてみようかとも考えましたが、すでに辞めてしまっており、情報を得られないままでした。
その後は、そちらのお店でも、また同じチェーン店の他の店舗でも、佐藤が好きだったねぎラーメンは見かけておりません。
社会人になってからも他の場所にあるお店を訪れたことは何度もありますが、今日に至るまで、一度たりとも食べる機会はありませんでした。
今でも存在しているのは、あくまでも白髪ねぎを使ったねぎラーメンだけです。
ただ、よく考えれば、佐藤がそのねぎラーメンを食べるようになってからなくなるまでの間は、それほど長くはなかったように記憶しております。
かなり微妙な記憶ですが、おそらくは数ヵ月、たぶん1年はなかったはずです。
つまり、ごく短期間のみ登場していたラーメンと言えます。
これもまた曖昧ではありますが、念のためにお伝えしておきますと、期間限定のメニューではなかったはずで、通常のメニュー表や壁にも掲載されていた覚えはあるのです。
一点、思ったのは、もしかするとそのねぎラーメンは学生時代の佐藤が住んでいた家の近所にあったお店だけで提供していたのかもしれません。
何かの時にこの話題を出したことは何度かあるものの、あったあったと懐かしく思い出してくれる方には出会っていないのです。
詳しい知識や制度はわからないものの、よくチェーン展開しているお店では、直営店とフランチャイズ店では提供しているメニューが違ったりするということはありますよね。
また、あえて個性を出すために、全てが直営店でもそれぞれに全く異なるお店作りをされている業種もあります。
予想ではありますが、それらのどちらかに当てはまるものであり、かなりレアなケースとして佐藤が好きだったねぎラーメンがメニューにあった可能性もあるのです。
そう考えますと、その当時に僅かな期間であっても特別なねぎラーメンを食べられてラッキーだったなと思います。
それでも、やはりなぜ提供終了となったかの謎はそのままであり、今でも気になりますが…。
実は、今回お伝えしたラーメン屋さんの店舗は、かなり前に閉店をしてしまいました。
近年、久し振りに当時とは全く別の地域にてそちらのチェーンのお店でラーメンを食べましたが、やはりあの思い出のねぎラーメンはなかったのです。
お店の名称は昔からそのままですし、ラーメン自体は変わらない味で、佐藤は好きでした。
そして、今回のブログを書くにあたり、あの頃の店舗跡地を見てみようかなとストリートビューで確認しておりましたら、なんと、少し離れた場所に今回ご紹介したラーメン店が新たにオープンしていたのです。
しかも、店舗名にはかつてのように「○○○店」ではなく、「新○○○店」と新の文字が追加されていたことから、もしかすると佐藤がその界隈に住んでいた時にあったお店と何らかのつながりがあるのかもしれません。
場所的にはなかなかサッと行くところでもなく、付近での用事もないため立ち寄る機会がなさそうであり、さらにはそう、そちらのラーメンそのものも店内もけっこうな、はい、独特のお匂いが漂いますので、どなたかに会う前の外勤中のランチでいただくのも厳しいものの、かなり気になってはおります。
はたして、懐かしい地でかつてのお店の新店舗にて、ラーメンをいただく日は来るのでしょうか。
訪れたとしても、思い出のねぎラーメンを食べられるわけではないものと思われますが、どうにかして行きたいなと考えております。
ブログをご覧の皆様におかれましては、今回佐藤がご紹介したようなねぎラーメンを食べたことがあるという方はいらっしゃいますでしょうか。
記憶にあるという方がおりましたらお話しを聞かせていただきたいですし、お店は違ってもそのようなラーメンの情報をお持ちでしたら、ぜひご一報いただけますと幸いです。
本日のブログをご覧になり、「もしかして…、それ、そのラーメン、佐藤の夢の中に登場してたんじゃないの…?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、間違いなく、確実に現実の中で食べております。
食べたことがある記憶だけではなく、むしろ私がそのねぎラーメンを作っていましたよ情報におきましても、ぜひともお寄せください。
佐藤が自らねぎラーメンを作るということにはならないかと思いますが、小ねぎとごま油などを用いた簡単なおつまみは週末に作って食べたいなと考えつつ、本日のブログといたします。
それでは。