いきなりですが、最近の佐藤、知恵の輪を解くべくチャレンジしておりました。
なぜかと言いますと、クレーンゲームで獲得したからです。
以前、ある知恵の輪がかなり気になっていたものの、そこそこの価格にて販売されていたため、購入するかどうかを迷ってそのままになっておりました。
欲しかったことをすっかり忘れていたのですが、なんと、その知恵の輪のミニバージョンがクレーンゲームの景品になっているのをたまたま発見したのです。
「こ、これはゲットしなければ…!」
そう心に決めた佐藤は、2回目で無事にミニ知恵の輪を獲得することに成功いたしました。
ブログ内でもクレーンゲームの件は何度かお伝えしましたが、佐藤、その後も着実に技術を向上させております。
さて、その知恵の輪ですが、全部で6種類あり、どれが出るかは開けてみてからのお楽しみとのことでした。
自宅へと帰ってすぐに開封してみると、それはもう、見るからに知恵の輪でして、本当に知恵の輪で知恵の輪している、知恵の輪界の中でも特にわかりやすい知恵の輪の中の知恵の輪、という感じのものが出てきたのです。
ミニバージョンというだけあってとても小さく、3つのパーツが絡み合っているものなのですが、指先でひょいとつまめる程度のサイズでありました。
説明を見ますと「レベル6」ということで、最高難度と記されています。
見た目にはわかりやすい知恵の輪でありましたが、確かにパーツ自体は複雑そうです。
小さな頃に遊んで以来、知恵の輪と向き合うことはほとんどなかった佐藤にとってはいきなりの難関ではあったものの、なぜか最近は謎解きやパズルなど比較的に右脳を使いたくなっているためか、かなりワクワクしてきました。
おそらく、「オラ、強いやつを見るとワクワクすっぞ!」状態だったと思われます。
そんなわけで佐藤、楽しみつつも真剣に知恵の輪に挑戦してみました。
カチャ、カチャ、カチャ。
カチャカチャカチャ。
まずは思うがままに3つのパーツを動かしてみましたが、全く外れる気配がありません。
さすがにそう簡単にはいかないだろうと思いつつ、少し論理的に考えてみることにしました。
これを外すにはまずこっちを外す必要があるから…、そうなるとこの部分をまず取りたいところだけれども引っかかってしまうし…、ならば逆にこのリングを抜いてみようかなと思っても、う~む、出てこないな…。
あちらを立てればこちらが立たず、こっちからと思ってもそっちが障壁となり、じゃあ順番を変えてみようと実行しても結局は引っかかってしまう、そんな感じでどれ1つ外れないのです。
ま、まぁね、最高難度だしね、そう簡単に解けるものでもないだろうし、ずっと知恵の輪ばかりをしているわけにもいかないから、今日のところはこの辺にしておこうかな。
そう思った佐藤ではありましたが、やはりどうにも気になってしまいます。
それ以降、時間を見つけてはちょこちょこと知恵の輪を手にしてしまいまして、カチャカチャカチャカチャ動かしていたのですが、結局何も変化はないまま数日が経過いたしました。
その間には、
理論を一旦置いておき感覚派佐藤になって思うがままにカチャカチャしたり、
ソファの上でリラックスしながらぼんやりとカチャカチャしたり、
何も考えず何も見ず、知恵の輪すらも視界に入れず、超感覚派佐藤となって色々な方向にカチャカチャしたり、
じっくりゆっくり細かく観察して慎重にカチャカチャしたり、
時には強引な中央突破も必要だと考えてやや力ずくでカチャカチャしたり、
実に様々な方法と考えであれこれ試したのですが、全くもって、ただの1つも、僅かにも何も抜けないし外れなかったのです。
やがて、佐藤の頭の中にはこんな言葉が浮かんできました。
コレ、ブツリテキニ、ムリデスヨネ…。
どこをどう動かしても、抜けたり外れたりする隙間などないのです。
おりゃ~!とねじ曲げるわけにもいきませんし、念じてぐにゃりと曲がるわけもなく、お湯につけてみようかとか冷凍庫で冷やしてみてはとかそのような実験的な手法が必要なはずもないわけでして、そうなりますとそのままの状態で外そうにも、見るからに厳しく、やってみても無理という結論にしかならないのでした。
そうこうしているうちにゴールデンウィークに突入し、佐藤は帰省を終えて自宅へと戻ってきた後、あらためて知恵の輪に挑戦することにしたのです。
フレッシュな気持ちで取り組むと、また違った側面が見えてくるものでして、佐藤は知恵の輪の中の1つにだけ存在する、ある部分が気になりました。
これ、な~んか怪しいな…。
そう思い、カチャカチャしてみると、これまでとはやや違った感覚があります。
しかしそこはさすがの最高難度、そのまますんなりとは外れません。
ただ、リフレッシュした佐藤、脳もかなりクリアになっておりましたので、理論3割で感覚7割くらいの気持ちでチャレンジしましたら、自然と手が動き、何かが起きそうな気配を感じました。
何か、何かを掴めそうな気がする…!
すでに時間は午前1時を過ぎていたものの、そのまま寝てしまうと掴みかけたきっかけとヒントが消えてしまうような気がしたものですから、そのまま一人で知恵の輪を続けることにしました。
カチャ、カチャ、カチャ、ジャリ、ジャリ。
ジャリ、カチャ、クルリ、クルクル、カチャ。
自宅の中も外も静かな夜遅くに、佐藤は知恵の輪に真剣に取り組みました。
あれだけ無理だと思ったのに、不思議とその瞬間は楽しく、あらたに見つけた道筋が次々に発展して閃いてきます。
知恵の輪を動かす音だけが目立っている部屋の中で、布団の上に寝転がり、さらに続けました。
やがて部屋の電気を消し、iPhoneのライトのみを起動させ、光の中には3つのパーツからなる知恵の輪と佐藤の手だけがあります。
まぁ、今、冷静に考えれば、深夜の暗がりの中でおじさんが一人で何をやっているのだという感じですが、佐藤は実に真剣だったのです。
カチャ、クルリ、ジャリジャリカチャ、クルクル。
おっ、えっ、これって…、もしかして…。
カチャカチャカチャ、ジャリ。
…。
……。
………。
スポーン!
は、外れた…!
外れたー!!
外れた!!外れたよ~!!
いよっしゃあぁぁ~!!!
と、声を出して喜びたかったものの、お伝えしましたように時間帯は深夜であり、また暗い中でライトに照らされた佐藤一人での出来事ですので、綴りました言葉は小さな声で、あとは心の中で大きなガッツポーズを作りながら叫びました。
とにかく、3つのうちの1つが、ついにスポンと外れたのです。
ここが怪しいと思っていたところは、まさに正解でした。
簡単にはいかず、そこから外そうにもいくつかの工程と工夫が必要でしたが、ついに、ついについに一歩進んだのです。
残るは2つのパーツをそれぞれに外すだけであり、それにはおそらくさほど時間を要さないのではと思えました。
なぜなら、残ったパーツは実にシンプルな組み合わせであったからです。
また、手法としましては同じものを用いると思われましたので、これはもうすぐに完全攻略だと佐藤は確信し、眠いけれども、手も疲れてきたけれども、途中で寝かけて顔の上に知恵の輪が落下してきたけれども、全てを解いてしまおうと考えました。
ところが、です。
簡単そうに見えた残りのパーツが全く外れません。
1つ目と同じ手法を使うのは状況的には間違いなさそうでしたが、それが何ともうまくいかず、どんなに動かしても振り出しに戻ってしまうという感じで、エンドレスに続くのです。
シンプルなものほど難しい。
それは、先日のブログでリズムを刻みながら佐藤自身が綴りました。
クロワッサンから学んだことでもあるのです。
これが最高難度のレベルか…!
あらためてそう感じる中で、すぐそこまで完全制覇が近づいていると思うと、佐藤はよりワクワクしてきました。
ただしかし、何度もお伝えしましたように時間帯は深夜です。
あともう少しというところまできて翌日に持ち越すのは決して気持ちの良いものではありませんでしたが、佐藤はトイレに行って寝ることにしました。
これ以上に続けても、効果的な動きはできそうになかったからです。
また、翌日への影響も当然ながら気になります。
佐藤は知恵の輪をそっとテーブルの上に置き、ここで頭の中をリセットして知恵の輪のことは一旦忘れ、眠るモードに入ろうとしました。
ところが、トイレにいる時も、その後の廊下を歩いている時も、どうにも残り1つのパーツの外し方が気になってしまいます。
布団に戻った佐藤は、しばし考えました。
さすがもう寝ないとなぁ…。
でも…。
いや、でもなぁ…。
むぅ。
ふむ。
うぅん。
う~む…。
よし、あと少しやってみようかな…。
そんなことを思い、再びiPhoneのライトに照らされつつ、暗闇の中で佐藤はチャレンジを再開したものの、やはり頭のキレや冴えはまるでなく、カチャカチャ動かすものの同じような動きが繰り返されるだけで全く外れませんでした。
カチャ、カチャ。
カチャ…カチャ…。
ぐぅ。
ハッ…!
カチャ……。
カ…チャ…。
ハッ…。
カチャ、ぐぅ、ハッ、カチャ、ぐぅ…。
やがてそのまま寝てしまい、朝を迎えたのです。
目覚めた佐藤、まだ完全に頭が起きていない中ではありましたが、とにかく知恵の輪のことが気になりました。
眠気があるものの、なぜか閃きという部分ではパワーを取り戻している気がします。
すぐさま絡まった2つのパーツを手にして、挑戦してみました。
その傍らには、つい数時間前に暗がりの中で外した1つのパーツが確かに置かれています。
あの感覚、あの喜びは夢でなく、現実なのです。
できる、今なら、できるはずだ…!
気合いは入れ過ぎず、考え過ぎることもなく、寝起きならではのいい感じのふわっとしてほわっとした感覚の中、佐藤は自分を信じて知恵の輪を手にしました。
カチャ、カチャ。
ジャリ、クル、ジャリ、クル。
クルンクルン。
カチャカチャ。
感覚が研ぎ澄まされていきます。
理論ではなく感覚で、自然と手が動くのです。
カチャ。
カチャ。
クル。
クル?
カチャ?
…。
……。
………。
シュピーーン!
と、取れた…!
よ、よしっ!
外れたぞ!
完全に外れた!!
わ~!!取れた!!全部外れた~!!
佐藤、ついにやりました。
全てのパーツを外したのです。
本当は、記したような言葉を口にして喜びたかったのですが、時間帯は早朝です。
加えて佐藤自身が寝起きということもありましたので、喜びが爆発している割には冷静で、心の中の声は大きかったものの、実際の行動としては小さく呟いたのみであり、むしろふーっと息を大きく吐き出しておりました。
前夜にあれほど苦戦していたのに、できる時にはできるものなのです。
このようにして、今回の知恵の輪は全てを解くことに成功いたしました。
また、その直後には再び3つのパーツを組み合わせ、最初の状態に戻してあります。
周囲からは、「お~!すごい!あれ、でも、これ、もしかして…、解き方の動画見た?」などという質問(というか疑い)がありましたが、佐藤、断じてそのようなものは見ておりませんし、完全なる自分の考えと閃きのみで解いたのです。
動画で答えを見てしまうと、全く楽しくないですし…。
それにしても、久々の知恵の輪は思っていたよりも遥かに楽しく、また想像以上にのめり込んでしまいました。
もともと欲しいと思っていた知恵の輪はどちらかと言うと大人向けの本格的なパズルでしたが、今回のミニバージョンでもおじさん佐藤は十分に楽しめたと感じております。
クレーンゲームでまた違う種類のものを獲得するか、今度こそ購入するか、迷っているほどです。
日々の生活の中では会話や説明や計画や計算など、左脳を使う動きばかりが多くなりがちですが、佐藤的には積極的に右脳を活用したり閃きを大切にすることでとてもスッキリしたり、よりポジティブに効率的に過ごせる気がしております。
あくまでも、佐藤が個人的に感じることではありますが…。
そう言えば、先日ある方とお話しをした時に、こんな話題がありました。
「右脳というのは9歳までは発達するがそれ以降は成長しない。なのでその年齢までにいかにキャパシティを広げるかが大切になる。どのようなことを学んだかで、お猪口くらいの大きさから浴槽まで右脳の限界には違いが出る」
と、いうものです。
こちらについても、あくまでもその方が学んだことに基づく見解ではありますが、佐藤はなるほどなぁと思って聞いておりました。
はたして佐藤の右脳のキャパシティがどの程度なのか、それを知る術はないわけでして、実際にはわかりませんが、爪楊枝の先っぽくらいの大きさでなければいいなぁと願っております。
あとは、本当に右脳の限界を広げる年齢が決まっていてすでに過ぎていたとしても、なんとなくですが、持っている能力を常に最大限に活用しているわけではないような気がしますので、今回の知恵の輪のように何らかの刺激やきっかけを与えてより活性化していくのは大切なのではないかと思うのです。
パズルを解くというのは、色々な観点から物事を捉えることにもつながりますしね。
まぁ、何の知識もなく、何かを学んだこともない佐藤の、あくまでも個人的で感覚的な考えではありますが…。
佐藤の中での知恵の輪と謎解きブームはまだ続きそうですが、これを一過性のものにすることなく、今後も積極的に右脳を活性化しつつ楽しんでいきたいと思います。
もしかするとさらにのめり込み、皆様の前で佐藤がいきなりポケットの中から知恵の輪を取り出し、カチャカチャカチャカチャとひねったり回したり引っ張ったり、時にうんうん唸ったりすることもあるかもしれません。
そんな時には、「あまりやり過ぎると、頭の疲労回復のためとか何とか言ってチョコをバリバリ食べてまたお腹が成長しますよ」と注意を促すか、先日初めて食べてかなり美味しいと思った「生チョコパイのニューヨークチーズケーキ味」を佐藤にそっと手渡し、「これ1つだけだよ」と優しく諭しながら差し入れていただけますと幸いです。
それでは。