帰省と車と大変な焦りと思い出。

2024年8月27日火曜日

t f B! P L
こんにちは。佐藤です。

先日のブログで、帰省時に大変なことが起きたとお伝えしました。

本日はその話題となります。

さて、あれはお盆時期のことになりますが、佐藤は実家へと帰省をいたしました。

本来であれば夏でも比較的涼しい地域であるはずなのに、その日は観測史上の歴代8位や10位の記録となる32℃超えの気温となりまして、エアコンのない佐藤の実家ではとんでもない暑さになっていたのです。

そこで、家の中にいるよりは遥かに良いだろうと考え、ドライブに出かけることになりました。

佐藤自身にとっての懐かしい場所や久々に走る道路など、様々なところを特段目的もなくドライブしていたものの、やがて飽きてしまいまして、それならばと通り道にあるお店に立ち寄ることにしたのです。

それは、老舗のお菓子屋さんでして、和洋問わず色々な種類があり、さらにはケーキやパンやソフトクリームも扱っている大変美味しいお店であり、佐藤にとっても小さな頃からなじみのある場所となっております。

店内に入りお菓子やパンやソフトクリームを購入した後、トイレにも行きまして、さて次はどこに向かおうかなぁ、まだまだ暑いしなぁ、あちらがよいか、それともこちらがよいか、などと考えておりました。

そして、佐藤は車に戻り、運転席に座ってエンジンをかけた、その時です。

キュルルン…。

何かおかしな音がしました。

「へっ…?き、きゅるるん…?」

確かに、確かにエンジンをスタートさせましたが、車に関する音は何も聞こえてこず、耳に入ってくるのは同乗者の賑やかな声だけです。

佐藤、もう一度エンジンをスタートさせました。

すると、今度は次のような音になったのです。

キュ…キュ…キュルーン…。

しーん…。

佐藤の車は、スピードメーターを中心としたインパネ部分の各種ランプやマークが一時的に点灯したものの、その後は力なく消えてしまい、何の反応もしません。

佐藤、相当焦りました。

とりあえずまずは落ち着こうと自分に言い聞かせ、何度も何度も、力の入れ具合やかけかたを自分なりに工夫しながらエンジンの始動を試みましたが、状況は変わらず、全くもって動き出す気配がありません。

「バ、バッテリー上がったぁ…!」

そんな言葉を呟きつつ、その時の佐藤の中では様々な思いと共に不安が募っておりました。

まず、ここは佐藤の地元であり、札幌までは距離があること。

しかも、実家ではなく今いるのはお菓子屋さんの駐車場であること。

その後の予定的に、当日中に札幌に帰らなければならないこと。

そして、何よりも佐藤の心の中で、「まじかよ…」との言葉が繰り返された大きな理由としましては、数週間後に新車の納車を控えていることでした。

「ここに来てなんでだぁ~!あと少しなのにぃ~!」

と、エンジンがかからず、当然ながらエアコンも動かない灼熱の車内で、寝癖をどうにかこうにか隠している帽子をとりまして、まぁ、簡単に言えば、そこそこ取り乱しました…。

しかしながら、そのまま黙っていても、え~とか、うそ~とか、さっきまで走行してたのにバッテリー上がりなんてあるか~とか、そんなことを言っていても何も状況は変わりません。

冷静になって考えれば、少し前に長年お世話になっている今回車を購入したディーラーさんで点検をしてもらった際に、「バッテリーの劣化」については指摘されていたのを思い出しました。

ただ、あとはもう僅かな期間しか乗らないため、また、明確な問題が起きていないとの判断からそのまま何も手を加えず乗っていたのです。

それが、納車までのカウントダウンが始まっているこのタイミングで、よりによってこの帰省時になぜこんなことになるのか、あれこれ色々な思いと感情になりましたが、この状況を打破するにはアクションするしかありません。

まず、すぐJAFに連絡しました。

幸い、10分程度で担当者の方がかけつけてくださいましたので、多くの地元の方と観光客の方々が行き交う駐車場にて、そこそこ注目をされながら修理が始まったのです。

すると、JAFの方はこんなことをおっしゃいました。

「う~ん、これ、バッテリー上がりじゃないですね!少し、嫌な予感がします!」

すごくにこやかで爽やかに、とてもコワいことを口にしておりましたので、とてつもない暑さであったにもかかわらず、佐藤は震えそうになってしまいました。

さらにいくつか点検をしてもらったところ、次のようなお話しになったのです。

やはりバッテリー上がりではない。

ただ、最悪の事態にはなっていない。

おそらくはバッテリー自体の寿命と思われるが、チェッカーで電圧などを見る限りでは、必ずそうとも断言できない。

そして、無事にエンジンはかかったものの、こんなことを言われたのです。

「エンジンを切ったら、またかからなくなる可能性は十分にあります!」

実に爽やかでありました。

でも、佐藤にとっては暑さとは別の汗がどんどん流れる瞬間でもあったのです。

「ドースンダ、コレ…。ディーラーモ、オボンヤスミダシ…」

しばらくその場に佇む佐藤に、JAFの方は優しく声をかけてくださり、いくつかの提案をいただきました。

「一番確実なのはすぐ近くの量販店さんでバッテリーを交換してもらうことです!でも、納車が近いとのことなので、このサイズの車だとけっこう金額もかかると思いますから、悩みますよね!それか、まずはこのままエンジンを切らないで札幌までお帰りになるかですね!」

そう言った後に、「僕らは何回でも来ますから、またもしかからなかったら呼んでください!」と力強く宣言してくださいましたので、それは大変に心強かったです。

ただ、だからと言って、あちこち寄る度にJAFの方に来てもらうというわけにもいきません。

心の中では、「この後のドライブや買い物に同行してもらえませんか?」とか「エンジンを復活させた機器を貸してもらえませんか?」と言いたかったのですが、それもできるわけがないのです。

JAFの方が帰られた後、佐藤はすぐ近くにあるカー用品店に電話をしてみました。

対応についての候補に挙がっていたのは3つの店舗です。

その時の時刻は14時でしたが、電話をかけたところ、こんなやりとりがありました。


店舗①
「申し訳ありません。今日はもうピットの予約が一杯でバッテリー交換はできません」

店舗②
「本日の18時30分からなら対応可能です。ただ、合うバッテリーの在庫があるかどうかは見てみないとわからないですね」

店舗③
「120分待ちになっておりますが、それでもよろしければ…」


正直なところ、そこまでの待ち時間や開始時刻はかなりの痛手でありました。

しかも、そもそもが、納車間近の中でおそらく数万円をかけてバッテリーを交換するというのもやはり微妙です。

そうだ、と思い立ち、中古のバッテリーなどを扱うお店はないか、そこで交換してもらえないかとも考えましたが、これも残念ながらうまくいきませんでした。

どうするべきか、悩みに悩み、考えに考えて、佐藤はある決断をしたのです。

「よし、今日はもうこのままエンジンを切らずに札幌まで帰ろう。そして、ディーラーのお盆休み明けに工場長に相談しよう」

以前のブログでもお伝えしたことがありますが、長年使っているディーラーさんは工場長も営業担当の方も様々な部分で大きな力になってくれる方々であり、簡単に言えば、昔から佐藤のワガママに、いえ、佐藤の無理なお願いに、いや、大変親身に協力してくださるのです。

車も医療も同じで、まずはかかりつけに、との思いからこのように決めた佐藤でしたが、工場長のお盆休みが終わるまでには2日間ほど出勤しなければなりませんでした。

もう1台の車もあるにはあるのですが、そちらは諸事情から佐藤が日々使うということにはならないのです。

よって、この間、朝の出勤時と夕方の帰宅時にはかなりドキドキしながらエンジンをかけておりましたし、実際のところ始動はしたものの、何とも毎回弱々しい状態でしたので、常に「動いてくれっ…!」と祈るような気持ちで車に乗るという落ち着かない日々を過ごしておりました。

また、買い物やその他の用事などであちこちに行かなければならない場面も当然ながらありましたので、その際にどうしていたかと言いますと、ずばり、「一度かかったエンジンは切らない」という方法を採用したのです。

つまり、お店に到着すると、アイドリング状態のまま車を降りてロックし、そのままで買い物をするということになります。

そうなりますと、ゆっくりしているわけにもいきませんので、かなり足早に手早く用事を済ませておりましたし、何よりも、毎回エンジンを切らないようにするというのはなかなか大変でした。

佐藤、車の免許を取得して常に運転をするようになってからはかなりの年月が経過しておりますが、目的地に着いてエンジンを切ってはいけないというのは初めての経験です。

ついつい、いつもの流れで止めてしまいそうになりましたので、「エンジンは切らない…!エンジンは切らない…!エンジンは切っちゃダメ…!」と言い聞かせながら走っておりました。

なのに、それでもなお日頃の習慣が上回り、一度だけ、うっかりとスーパーの駐車場でエンジンを止めてしまったケースがあったのです。

直後に、「うあぁ~!止めた!うわっ!止めちゃった~!!」と叫びながらすぐさま始動させたところ、そのまま無事にかかりましたので、JAFをまた呼ぶというような事態にはならずに済んだのでほっといたしました。

このようになんとかギリギリの状態と非常に不便な状況を乗り切りまして、佐藤はディーラーさんのお盆休み明けにすぐさま工場長に電話し、現状を伝えた後に、シンプルにこう言ったのです。

「そんなわけで工場長、費用をかけずに何とかしてっ!」

大変優しい工場長は次のように返答してくださいました。

「作戦会議をしてすぐにお電話します!」と。

納車日を早めるなどの案もあったものの、まずはディーラーさんにすぐ車を持ち込み、点検をしてもらうことになりました。

いくつか考えられる故障がありましたが、やはり結論としてはバッテリーの劣化に伴う症状でありまして、何でもない時は数値的にも問題なくてもその時の環境などで状態は変化し、結果的にはいきなりエンジンがかからなくなる可能性がある、というものだったのです。

そうなりますと、バッテリーの交換が最適となりますが、そこに大きな費用をかけるつもりもありませんでしたので、納車日までは代車をお借りするということで落ち着きました。

しかしながら、現在使用している車の中にはあれやこれやの物があり、まだ整理をしておりませんでしたので、当初はディーラーさんで預かってくれるとのお話しでありましたが、結局自宅に持ってきております。

そんなわけで、今、佐藤の自宅の前には3台の車がある状況です。

望む形では全くなく、なぜこのタイミングでとの思いはありますが、この状態をふと見た時には、「ふむ、3台の車がある風景もいいな」などと思ってしまう佐藤なのでした。

もちろん、現実的に車を3台体制にするということはまずできないですし、人工芝の上に乗り上げるわけにもいかないため2台は縦列駐車をしておりますので、玄関前のスペースがけっこうごちゃついてもいるのですが…。

あとは、代車はコンパクトカーということもありまして、普段とは運転席から見えている視界が違いますし、荷物を載せられる量も限定的なため、クレーンゲームで大きなぬいぐるみをゲットした時などはなかなかに困っております。

それでも、エンジンがかかるかどうかを心配しなくても良いというのは幸せなことであり、目的地到着後にエンジンを切らないように気を張り詰める必要もないのは大変ハッピーです。

日々、当たり前だったことが実はいかに素晴らしいのか、心から実感しております。

と、いうことで、帰省中に起きた問題のお話しでした。

当日の焦りはとてつもなかったですが、これもまぁ、いい経験ですね。

ブログにも書けましたし。

ただ、工場長からは、「まだ手放さないで乗ってほしいって言ってるんですかねぇ…」との一言があり、その後は何だか急に切なくなってしまいました。

現在使用している車は、約12年間ほど乗っております。

通勤時にも常に使っておりましたので、長いこと、それはもうすごい回数を乗っており、実にたくさんの思い出があるのです。

手放すのはまだもう少し先と思ってあまり考えずにきましたが、いざ振り返ってみると、購入時から本日に至るまで、楽しいこともそうではないことも色々あったよなぁと思います。

今回購入した車は、オプションにしてもホイールにしても、それほどあれこれ付けたりこだわったりということはしておりません。

唯一したのは、商談時に様々な交渉をして詰めに詰めて最終局面になった際に佐藤が、

「あとはこのままの価格でナビを大きくしてくれたら今日ハンコ押しますけど、どうします?」

と言って、営業担当の方が、

「正直、すでにカツカツのツーのところまで全て下げているのですが…、わたくし、佐藤家の足なので店長にさらに交渉してきます…!」

と無理を覚悟で熱意を伝えに行ってくださり、なかなかに汗ばんだ表情にて戻ってきまして、

「あの、本当に、本当の本当にこれ以上は何もないということで…、ここまでとお約束して今日決めていただけるようでしたら、あの、一番大きなナビを付けさせていただきます…」

という素晴らしい回答をいただきまして、ナビのグレードを上げたというくらいなものであり、あとはそれほど追加しませんでした。

ところが、現在乗っている車に関しては多くのオプションや佐藤が好きなホイールや車内の照明やフットペダルに至るまで、あれこれこだわったということもあり、特に思い入れがあります。

佐藤の生活環境などを踏まえても、それらが大きく変化していく中で共に過ごした車ですので、思い出も多いのです。

しかし、だからと言っていつまでも今の車に乗り続けられるわけではありません。

定期的に点検していただき、しっかりメンテナンスをしていたということもあり、今回の件を除けば大きな故障はありませんでしたが、それでも、あちこちの劣化が進んではおりました。

あとは、その他諸々のタイミングですとか、その辺りを考慮しますと、やはり今の乗り換えがベストと言えるのです。

寂しさはありますが、今の愛車には心から感謝して、残りの日々を過ごしたいと思います。

お伝えしましたように代車があるため生活や通勤には困りませんが、現在の車をそのまま放置しておいていざ納車日に動かなくなっては大変ですし、何より佐藤としましてもまだもう少しは乗りたいと思いますので、時間を見つけてはちょこちょこ運転する予定です。

まぁ、エンジンがすんなりかかれば、ですが…。

大変ありがたいことに、工場長からは「もしどうしてもエンジンがかからなかったらかけにいきますよ!」と言っていただいておりますので、ラストランに向けて困った際にはお言葉に甘えてお願いしようと考えております。

新しい車に対してのわくわく感は実はまだそれほどないのですが、やはり機能面においてはかなりパワーアップしておりますので、これからの新たなパートナーとして力になってくれるはずです。

楽しい思い出をたくさん作ることができるよう、大切に乗っていきたいと思います。

皆様におかれましては、急な車のトラブルなどを経験された方はいらっしゃいますでしょうか。

専門知識や技術や機器がないと対応できないケースも多いのが車ですので、各種サービスなどはぜひしっかりとご検討された上で活用されることをおすすめいたします。

なお、佐藤は代車の使用中におきましてもドライブレコーダーに記録されていることなどは気にせずに車内で熱唱する予定でおりますが、皆様がそんな場面を見かけた際にはそっと目を逸らしていただけますと幸いです。

それでは。

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